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「本当にやるのか?」
しつこい、また変態さんだ。流石に私も呆れるよ?
私に呆れられるとか、相当だよ?
「当たり前じゃないですかー、まだ剣術をバカにしてると思ってんですか?」
「いや、そんなことはないが…………」
「じゃあ、いい加減うざいですよ?」
「藤堂さん、そろそろ嫌われちゃいますよっ?」
そーちゃんも便乗してくる。
この状況を少し楽しんでいるのだろう。口角が先程より上がっている。
「でも沖田さん…………女子には……………危ないですよ?」
「まぁ、否定はしませんね。瑠華ちっこいしっ!」
「ちっこくねぇ!」
そーちゃんも普通の男子よりはちっちゃいくせに!なんて言ったら、しばかれる。
確実に殺られる。
「だいたい」と付け加える。
「別に危なくてもいいですよ、今教わらなかったらきっと私。後悔します。」
『何で?』
今、問いかけたのは誰だろう。
変態さんか、そーちゃんか、はたまた自分自身か。
意識して聞いていなかったので、分からない。
「うん?五臓六腑?です。」
都合の悪いことはぼかして、伝える。
そうすれば皆、私を「変だ」「変わってる」と言いながら特に気に留めないから。
それでいいんだ。
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