其の六

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「本当にやるのか?」 しつこい、また変態さんだ。流石に私も呆れるよ? 私に呆れられるとか、相当だよ? 「当たり前じゃないですかー、まだ剣術をバカにしてると思ってんですか?」 「いや、そんなことはないが…………」 「じゃあ、いい加減うざいですよ?」 「藤堂さん、そろそろ嫌われちゃいますよっ?」 そーちゃんも便乗してくる。 この状況を少し楽しんでいるのだろう。口角が先程より上がっている。 「でも沖田さん…………女子には……………危ないですよ?」 「まぁ、否定はしませんね。瑠華ちっこいしっ!」 「ちっこくねぇ!」 そーちゃんも普通の男子よりはちっちゃいくせに!なんて言ったら、しばかれる。 確実に殺られる。 「だいたい」と付け加える。 「別に危なくてもいいですよ、今教わらなかったらきっと私。後悔します。」 『何で?』 今、問いかけたのは誰だろう。 変態さんか、そーちゃんか、はたまた自分自身か。 意識して聞いていなかったので、分からない。 「うん?五臓六腑?です。」 都合の悪いことはぼかして、伝える。 そうすれば皆、私を「変だ」「変わってる」と言いながら特に気に留めないから。 それでいいんだ。
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