其の二

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それから数ヶ月。 妊娠していた……… 襲われた時に、子供ができてしまったんだ………… とても、辛かった…… 毎日、私に朝は来なくて、 独り、暗闇に取り残された感覚。 泣いても、泣いても、 とどめなく溢れてくるソレを、 拭う力すら入らなくて………… 初めては、好きな人じゃなくて、 初めてできた子供も、好きな人との子供じゃない。 そして、子供を産むのもすごく迷った。 周りからも、猛反対されたしね。 でも産んだ、子供に罪はないから……… これは、襲われた私の罪だから……… そんな時でもそばに居てくれたのはあいつで、 私が、諦めず生きよう。 生きてこの子達を育てよう。 そう、思わせてくれたのもあいつだった。 だから信じて、 あいつを愛して、 生きてきた。 大袈裟じゃなくて、 私の生きがいはあいつだったんだ。
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