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「それはどうゆう…………?」
そーちゃんは荒療治という言葉に反応し、不安顔で問いかけてくる。
周りの面々も心無しか心配そうだ。
「荒療治と言っても、そこまで心配しなくても大丈夫ですよ!
例えば、食事に出た分の野菜を食べなければ、五日程甘味禁止!とか………?」
いや、これじゃまだ甘いかな?
「あとは外出禁止、稽古禁止、三日絶食、五日掃除当番………などですかね?」
「………………る、る、る………………」
ありゃ?そーちゃん、ブルブルと震えていらっしゃる。
どうした?小便でも行きたいのかい??
「る、瑠華の鬼ぃぃいいいい!!!」
「は…………え!?」
そこまでじゃなくね!?
「よくそんなこと言えるねっ!僕に死ねって言ってるの!?」
勢いで食事中にも関わらず、立ち上がり顔をずいっと近づけてくる。
そんなこと言わないよッッ!!
なんか私がイジメてるみたいじゃないかっ!!
思わず近くの永倉さんに助けを求めるべく、目を見つめる。
「俺は、俺は…………そんな子に育てた覚えはありませんッッ」
「おい!新八ィ、待てよ!!」
まさかの逃げ出す永倉さん。それを追いかける原田さん。
え?そんなに酷いこと言った!?
「あ、ああぁぁぁ?あのっ、だって、人は水だけで七日間生きられるんですよっ!?」
先程の空気とは一変し、シーン……と静寂に包まれる茶の間。
そんな中口を開いた山南さんの声は、雑音が無い分よく聞こえた。
「へぇ!それは初耳です、本でも読んだことないです!」
興奮しているのか目がキラキラは見え、口角もいつもより2cmは上がっていそうだ。
そんなに珍しいことでもない気がする。
けど、ここまで興味を持たれるのも悪い気はしない。
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