其の八

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私の場合、我が子は今、姉妹姉弟関係だし。 別にそれが嫌と言うわけではないが、どこか寂しい気もする。 こっちじゃ私の扱いも、子供扱いだし。 ちょっと悔しい。 「瑠華!」 精神年齢は君たちより高いのよ!多分! ピチピチのおばさんなんだから! 「おい!!瑠華!」 「はいぃ!?」 「大丈夫かよ?体調悪ィのか?」 「ビックリしたー、土方さんおかえりなさい。大丈夫です。」 「あぁ、ただいま。おめぇ一人でなにしてんだ?」 「は?あ………あああ!!」 いつの間にか皆いない!!! 気づかないうちに話は終了し、食事も終わっていたようだ。 じゃあ、結構長くぼーっとしてたんだ。 「ぼーっとしてたら、皆いなくなっちゃいました」 ペロッと舌を出し、てへぺろ顏をする。 「はぁ?ぼーっとしてる暇あんなら、稽古行ってこいよ。」 呆れ顔で土方さんが言う。 手はやれやれポーズだ。 地味にムカつくな。こいつ。 でも、ピチピチのおばさんな私は、大人の対応で華麗にスルー。 「りょーかい!行ってきまーす!」 「おう、頑張れよ。」 「うぃーっす!」 あ、そういや……………… 「どこ行ってたんですか?」 土方さんは少し考えた後、こう言った。 「遊廓」
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