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もうもうと視界を遮る砂埃を吸わないよう目を細め、口を片手で気休めながらも覆い注意を怠らず
既にレガは降りたのか軽くなったドカのスタンドを起こす
微かに遠くから砂埃に噎せる何人かの咳と悪態をつく知り合いの声
あまり無い胸を撫で下ろすと、彼女は徐々に薄れ行く砂埃に浮かぶシルエットを発見し
「レガさんレガさん!!あ、アレ!!……アレってカナタじゃないか!!生きてんのか!!レガさ………………ッ!!」
レガだと思い興奮しながら幸継が隣の人の腕を掴むと、フッと掴んだ物の根元が急に落ちた感覚
そして握った感じの違和感、幸継の右手に誰かの腐りかけの右手
その映像がゾンビでしたーと電球が幸継の中でピコン!!と輝き
「ウッキャァァアアアアアッ!!もぅイヤアアアアアアア!!」
「ハッ!!乙女の悲鳴だぉ!!これはユッキー!!」
「んなわけあるかw」
「よぉぉぉしコノヤロウ!!今のエイゼルだろ!!わかってんだぞテメェ!!どこだコラァ!!」
砂埃の中闇雲に蹴りを放ちまくる幸継、それがゾンビをたまたまスルーしレガの顎に直撃、当たり所が悪かったのかレガはそのまま昏倒した
「どわっ!!レガさん!!兄貴!!ゾンビいるって!!柵がぶっ飛んだのかこりゃ……前半も後半もねぇな……取り敢えず!!臭ぇ奴ぶん殴れ!!視界が晴れるまではグァッ!!」
「おっと、悪ぃ、臭かった」
「エイゼルァアアアアア!!」
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