セメタリー

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ようやく本来の仕事に取り掛かれる段になる その前に星空のスキルによる被害者達をズリズリ引き摺りながら運び広野に寝かせた ヘソの上で手を組み合わせ横たわるマイトヤーレ、橘、ウタ、星空、そしてガーベラはまるで死人の様に並べられついでに写真に納められた 「んじゃまぁ、稼がせてもらいますかぁ!!1匹目戴きぃ!!」 黒革のグローブ、掌側、甲側にも細かな金属らしきプレートが施され刃物を受け止める事も可能な特注グローブ これを装備するグリも近接タイプ、その中でも中堅では上位にあたると言っても良いだろう バロウ、穴宮並の実力者であり他にも幸継もそのランクに入っている 緩慢な動き、防御など考えないゾンビなど囲まれない限りは彼らの敵ではない 走り込み砂埃を舞い上げ荒野をグリの足が確り噛み、真上から見れば頭から背筋に支柱を入れたかの様に左の引き腕、腰が回り右拳が叩き込まれる その瞬間、恐らくかなり古い遺体だったらしいゾンビの背中が破裂し崩れ落ち、グリは目もくれず次の目標へと向かった このグリなる中堅ギルド員、ギルドの仕事だけでは食って行けず女装し夜な夜な桜蘭通りで、働いているが 実は通背拳の使い手である だが正式に拳法を誰かを師事し習ったわけではない、その為他は人並みである ツインテールの中堅は他のギルドの中堅とは比較できない、そう囁かれるのは当然である、彼らはけして弱くはないのだ ただ少しばかり不器用な生き方しかできないだけなのだ
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