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「…………マトモにやりゃソコソコなんだけどなぁアイツらも……なんかいつもゴタゴタすんだよな……オラァ!!ゾンビ抜けて来たぞ!!気ぃ抜くなバカ共!!」
一応今夜の元締めであるルー、星空被害者友の会の前に立ち彼らの安全確保に努めている、もちろんレガもその後ろに停めてあるアーティの車の中で仮眠中
「お前も行っていいぞ、ここは俺が居るしいざとなったらレガさん起こすよ……ゾンビの扱いに関しちゃ少し得意でね」
死体処理業者のギルはゾンビのプロと言っても過言では無い、それにルーが持つ情報では公認としての彼のプロフィールを見る限りゾンビ程度に遅れを取るとは思えない
「解りました……此処はお願いします」
「あぁ」
ギルにしても知りたいのだろう、三番隊の隊長が気にかける、ただの兵隊がどの程度か
それはルーも解っている、この街は「試し」がそこかしこにあり常に誰かしかに試されているのだ、ある程度名を売っている者は特にだろう
だがルーは敢えてその「試し」の目から正体を隠している、正確にはその野心を
「おい、後ろに来てるぞ、大丈夫……か?」
「どうも」
振り向きざま、すぐ後ろに居たゾンビの頭の上をルーの右腕が通過、遅れてゾンビの首が落ち微かに肉の焼ける臭い
その落ちた頭を蹴り飛ばすとルーは更に密集地帯へと進んで行った
「ワイヤー?また変わった武器を使うな……暗器って奴か……あぁ、二番か」
確かにルーは二番隊ではあるがジョナ3と個人的な関係は持っていないし直接話をしたことも無い
たまたま彼も暗器を使うだけである
ベルトの特殊なバックルの両脇にあるリング、それに指をかけ熱され赤く焼けたワイヤーを引き出し敵を焼き切る
殺傷能力が非常に高く扱い難い武器と言っても良いだろう、だが接近戦においてはかなりの強味がある、組技の一切は恐らく通用しない
だがたまにお腹を火傷する
武器を使用しワイヤーを戻す時にバックルをいじり温度を下げるのだが、たまに忘れてそのまま巻き取ってしまうと盛大な火花が散り彼は叫ぶ羽目になるのだ
彼の裏の顔を知る部下達はそれをウッカリ若様と呼ぶ
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