ジョナ3 リヴィングストンからの依頼

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━━━━━━━━━━━━同時刻 雷雨の中を駆ける小さな少年がいた 駆けると言っても本人は長い距離を走ってきたのかかなりの疲労が足をふらつかせる 雷雨の荒野の上にあるハイウェイ、黒いレインコートで頭から爪先までスッポリ多いかくして少年はひたすら走り 行先表示の無いジャンクションでハイウェイを降りる 「……知らせないと……僕が何とかしないと……きっと大丈夫だ、スキルを破られて男になった事にすれば……いくらマスターでも見分けはつかない……」 少年は立ち止まり、胸元から小さな銀のロケットを取り出し、ギュッと小さな手で握りしめ、祈る様に呟いた 「僕らは……僕達はフラスコの中から出てはいけなかったんだよ……彼方……今行くよ、待ってて」 直ぐにレインコートから彼は地図を取り出し、雷鳴轟く荒野を再び走り出した その先に、死人の街と名高い魔都ラフレシアがあると知っていながら
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