ジョナ3 リヴィングストンからの依頼

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「いやいや……この店も変わったもんだ……飯食いながらAVって嗜好は理解できないね僕は」 苦笑いしながらカウンターに座る男、その名もジョナ3 リヴィングストン パッと見は飄々とした優男、初見であまり鋭い感性を持ち合わせていない輩ならば彼に好印象を持つだろう だが中身は恐ろしく狂暴、スマートなスタイルで獲物が近づくのを待てる計画性と忍耐力も持ち合わせている そんな彼がこの時間、人の多い時間帯に正面から現れるなど滅多にある事ではないのだ 彼も流石に大英雄である店主には遠慮し営業時間に訪れた時に客が多ければ店の裏で立ち話をする 細長い路地でジャガイモを剥くマルコの為に椅子とオレンジ色の光を放つカンテラがひとつあるだけの路地で 「ノエル、テレビを消せ……珍しいな、お前が前から入るなど……飯は食ったか?」 「食ってないがそのメニューに食いたいモンは無いのは確かだよメノ……隣を失礼」 確かにここのメニューは食べなれてない者には辛い物がある、人間が食べれる物で普通の料理ならムルギベル広場に行った方が良いだろう、だが飲み物は此方が勝る 「んっだよメノさぁん!!今からタカヒロ……が………………」 2階から顔を出したエイゼルが動きを止め、ジョナ3と目が合うとそのまま後退してフェードアウトした 「で……用件は?裏じゃなくていいのか?」 「ギルドに用があるから正面から来たのさ……とは言え三法輪絡みじゃないから心配いらないよ……何人か借りたい、空いてるのいるかい?」 メノはチラリと2階に目を向け 「仕事の内容によるが希望は?」 「金に困ってて口が堅いのがいいな」 「石を投げれば、だよ……取り敢えず街の流儀は知ってるのばかりだよ、今の時間は……御多分に漏れず金も無い」 「そりゃ結構……人数は10人前後、集まったら2階へ寄越してくれ……紙とペン借りるよ」 彼が2階へ上がると即座にやかましいのが3人血相を変えて降りてきた、そしてその後を追って母にフラれて三千里がポイッと投げられた
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