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名前を書いた紙に視線を落としフムフム呟く依頼主
彼は椅子が空いているにも関わらず立ったままである、近くの穴宮は斜め後ろの彼に対し無防備でいる事が少し怖かった
だがら彼はすぐカナタの側へ移動し微笑み、少し屈んで
「おお、君がカナタちゃんか……ヌーノさんから聞いた事あるよ、よろしくね」
「にゅぉ!!よもしくぉ!!」
「ハイハイ……ま、9人でも行けるかな……んじゃ場所変えようか、武器の類いはこのまま店に置いててくれ、場所は煌天の54、僕は先に行って全員ゲスト登録するから後から来てね、じゃ」
え?と全員が聞き返す、さも当然とばかりジョナ3が歩いて行くのを穴宮が止めた
「ここで話すんじゃないのか?……俺達が煌天中心へ?」
「の54て店、場所解らなかったら検問で聞けば解るよ、んじゃよろしく……あー、そーだな……他人に聞かれたくない仕事なのさ……慎重であって損をする事もあるが慎重じゃなくて損をする場合、被害は慎重じゃない場合が往々にして大きい、そゆこと」
「……わかった、言う通りだな、10分ほど空けて行く、よろしく頼む」
穴宮は納得し、彼らの依頼主は依頼を受けた中堅達の名前を書いた紙を持って先に店を出た
「…………煌天行った事ある人ッ!!」
「ハーイ」
「「……オォー」」
エイゼルの突然の質問に幸継が挙手、ガーベラがまたしても羨望の眼差しを贈る
幸継はバウンサーの仕事をしにたまに煌天中心へ行く、何軒かの店に顔も利くようだ
バウンサーをしている者達は横の繋がりがあり、互いに店を紹介しあったりし顔を繋ぎ仕事できる店を増やす
バウンサーはバウンサーなりに大変なようだ
「んじゃ案内は頼むユッキー」
「了解アナミー、しっかり着いて来いよ田舎モン共、特にエイゼル……エイゼルの前をルー、後ろアナミー、横は私とガミさんで固めよう」
「護送かコラ」
10分後、彼らは手ぶらでノエルを後にした
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