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「えーと……つまり色んなスキルを使えるかもしれない奴と……スキルを食う、要はスキルが効かないしスキルを使ったらダメな奴を同時に相手にして……スキル食うのを捕まえればいいんだな?ツラは?割れてんだよね?」
エイゼルがさも退屈そうな顔で呟き足を組み替える、が穴宮がそれを是正する
「いや、報告するだけでもいいんだ……その場合はどうなる?金の話だ」
「二人捕まえたら一人頭50万、一人捕まえたら一人が頭25万、報告なら全員2万一律……条件は捕まえるまで、捕まえられなければ一生パイドパイパーの事は誰にも喋らない……口の軽さと命の軽さは同じだよ」
「失敗してもこの依頼に関して口外しなければ特に何もペナルティは無しか……俺は受けるが?」
穴宮が全員の顔を確認し全員参加の意志を確め、全員で依頼を受ける旨を伝えると、彼はテーブルに伏せてある写真に手をかけ捲った
「わかった、よろしくね……これが7年前、他の地方で撮られたパイドパイパー……そしてこちらが二日前の夜、ゼノエルドのコンビニで撮られた防犯カメラのパイドパイパー」
二枚の白黒写真
その一枚は何処かの街で停車中のバスの隣を歩いてる姿、そして二枚目はこの街のコンビニ、メリルホッパーズの金網の前で水を買っている姿
どちらも確実に同じ人物だとわかるのはまったく成長が見られないからだろう、パイドパイパーは歳を取らないように見える
だが皆を黙らせたのは別な理由、即座に全員が気がつき、敢えて視線を送らない様に勤める、エイゼルでさえも
「恐らくパイドパイパーはホムンクルスって奴だ……そのツレの方もね……他人から取ったスキルを使うってのは恐らく不可能だと思う、魂の専門家の意見ではね……なぜホムンクルスがスキルを所持してるかは捕まえて聞こう……だが相当に手練れとか……三法輪の兵隊では相手にならないと目撃者は言っている……できる?」
「やる、期間は?」
「コイツを見失うまで」
この写真は貴重で渡す事は出来ないからしっかり頭に叩き込めと、順番に写真を回す
その写真には、スキルを破られ男の子になったカナタが写っていた
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