パイドパイパー

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裏街 外の世界では生きられない危険な者が集う魔都の中、その魔都の住人からも忌み嫌われた者が押し込まれている区画がある 殺すには少しばかり惜しいスキル保持者、三法輪の使い捨てヒットマンとして他の街に向かわせたりと人材は豊富、ただコントロールは難しい者達が住まう区画だ そこの入口前に伸長2メートルは確実に有ろうマッチョが通せんぼしていた 「だから言ってんだろ!!『ソイレントグリーンは人間だ』だって!!わかったか!!」 「……………………ン?バいコモバばいべ!!」 「誰だよこんなの立たせた奴は!!ソイレントグリーンは人間だ!!そもそも合言葉覚えれんのかコイツ!!」 ルーに案内されやって来た穴宮、場所は知っていたが中には普通入れない 厳しい入場制限はもちろん中に入って無事で帰れるのは三法輪以外はありえないだろう 一応ルーも三法輪、末端構成員だがツテを頼り裏街に入るパスコードを入手したらしい だがその苦労もどうやらマッチョのお陰で水泡へと帰すようだと、穴宮は溜め息を落とした コーヒーのお陰で目が冴えてしまっている、暇潰しには良いかと二人のやり取りを眺めていた ふとマッチョの背後、いつの間にか誰かが立っているのに穴宮が気がついた途端、その人物が後ろから ━━━━━━━━━━━━ドン!! 「退けろウスノロ……なんだ貴様?」 肩越しに殴られたマッチョの顔半分が壁に埋まり、壁に顔が上手くハマったのか両手をブラリとさせ立ったままノックアウト 「イッ……ブ………サリンジャー!!さんんん!!」 「誰だと、聞いている……ここは立ち入り禁止だガキ共……」 「えっと!!俺!!百鬼夜行です!!合言葉も聞いて来ました!!えぇっと!!なんだっけアナミー!!」 「ソイレントグリーンは人間だ」 そう穴宮が呟いた途端、もの凄い早さでマッチョの顔が全部埋まった 「なんだと貴様…………」 思わず後退りする穴宮、ルーはマッチョの後を追わないように壁から離れ小さな悲鳴を漏らした 「あのガキィ…………」 「ど、どうかなさいましたでしょうかぁ……合言葉は……合ってましたよねぇ?」 「ルー、聞こえてない、もっと近くで」 「侮辱の上にネタバレかジョナ、自殺するなら言ってくれれば殺してやるんだがなぁ……流石に勘弁ならん」
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