旅立ちの章

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悪運舞う空。 王国より市街地を越えて離れた「ドミルの森」にて。 サッサッサッサ… 一人の女性が森の湿った土の上を走っている。 その女性は、疲れたのかその場で立ち止まり肩で息をしていた。 ?「大丈夫ですか!」 近くから声がし、その方角を見てみると王国の兵士が鎧に身を包み槍を携えて近づいてきた。 女性「兵士さんですか、私は大丈夫です。早く孤児院の所へ子供たちを助けに行かないと…」 兵士「まぁそうなるだろうな。あの辺りには念入りに火を撒いておいた」 ! 女性はゆっくり後退りを始める。 女性「あなたまさか!」 兵士「そう、邪教徒狩りさ!」 邪教徒狩りとは、千年前に現れたとされる裁きの女神の生き残った手下で、今回の行動も彼らが中心となって行われているのだ。 兵士「悪ぃな、嬢ちゃん倒させてもらうぜ」 ──と、その時 一人の青年が手に剣を握りこちらに向かってきて女性の前に立った。
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