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ユウトはため息をつき
「考えてもみろ、ヨハネス・シックザールはフェンリル極東支部のゴッドイーターを使いアラガミのコアを集めて、ノヴァとアルダノーヴァというアラガミを」
そう言うと彼はこちらを向き合図してくる。
「私たちブラッドが所属していたフライアでは、神機兵零式。 つまり、アラガミのオラクル細胞から極めてアラガミに近いものを作り出したりと人為的なものであってもおかしくはない状況が出来てます。」
アリサは何かを言おうとする。
しかし、彼が
「規模の大きい施設がないと不可能だと言いたそうだな。 確かに、前までは考えもしなかったが、お前とソーマが見つけたネモス・ディアスほどの規模と機材があれば出来るんだ。」
「少し考えておきます。」
その言葉を聞いて私たちは病室を出た。
病院から出ると私は彼と向き合い、お互いでうなづくと別れた。
可能性の話だと思っていたい。
そういう気持ちもあったが、前の事件の時はなにもわからない状況でただ操られ動かされるだけの人形のように指示に従うだけだった。
でも、今は違う。 クレイドルに所属し始めたばかりの時は何をしたらいいのか指示を待つだけだったけど、最近は自分から動けるように。考えて行動するようになった。
「アラガミの統率者・・・かぁ・・・」
そんなものはいないとは言い切れなくなる事件が続いたため、簡単に言うことができなくなっていた。
「新しい拠点の建築予定地が見つかったらしい。」
後ろからソーマが報告してくる。
「派遣のメンバーはどうしますか? あのアラガミの群体を考えると班を分けた方が安全かと。」
新しい拠点が完成して人が住めるようになっても一つの拠点がやられてしまっては意味がないのだ。
「その件についてはリーダーとお前に行ってもらう予定だ。 全員に伝えてはある。 行くかどうかはお前が決めればいい。」
行かなければ他のメンバーに任せるからと遠回しに言われている気する。
「もちろん、行きますよ。」
すぐにそう答える。
ユウトという人間が気になるのとみんなが私を選んでくれたのだからと
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