第一話 その男帰還にて

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来る日も来る日もアラガミと戦う日々、それでもゴッドイーターとして人々を守るために戦い続けるそれが私たちの使命。 私は、今クレイドルに所属して仲間たちと人々のために戦っている 「おう、どうだ? 最近。」 いつも通り拠点近くで座り込んでいると、話しかけてくるのは、リンドウだった。 「最近ですか? いい感じですよ、いろんな人と親交を深めてますし」 それを聞くとリンドウが笑い 「そうか、ならいいんだ。」 と返す。かれこれ3日連続な気がするのだけれど、彼なりの気遣いなのだろうか。 「リンドウさん、もうアウラさんだってもう2年になるんですからそんなに気を使わなくも」 アリサが飲み物を差し入れに近寄って来た。 「そうはいってもなぁ。」 リンドウが頭を掻きながら笑っている。相変わらず彼の右手は少し気になる。 「彼女だって3日も同じ質問されても困るだけですよ、全く。」 あ、一応は気にかけてはいるんだなぁと思い微笑んでいると彼女の目の下にクマがあることに気がついた。 「クマできてますけど、ちゃんと寝てるんですか?」 「最近は、少ししか眠れてないんですよね。」 彼女はそういうと少し笑った。 「前にも、一度過労で倒れてるんですから少しは寝てください。」 そういうと困った顔をしながら 「この仕事を終わらせたら」 そう答える。毎回、この返答をしているがちゃんと寝ているのか気になってしまう。 「んじゃ、ひとまず解散で何かあればここに一度集まるように」 隊長のように意識しているせいでぎこちないのが相変わらずとても面白い。 特にすることもないので私は、その場に残り仮眠を取ることにした。 温かい。そう感じて目を開けると目の前にソーマが仏頂面して目の前にいた。彼のコートは私にかけられていてとても温かかった 「お前、もう少し気をつけた方がいい。」 彼はそう言うと持っていた飲み物を一口飲んだ。 「コートありがとう、少し疲れてたみたいだったから。」 そうか。そう言うと彼は私に飲み物をよこしてくる。 「お前、飯は食ったのか?」 「・・・まだ食べてないけれど」 そう返すとパンを渡してきた。 「・・・ありがとう」 リンドウとは違い彼の気遣いはとても助かっている。
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