2人が本棚に入れています
本棚に追加
アラガミ討伐に時間がかかったせいで太陽が登ってきてしまっていた。
アリサは、拠点の療養室でまだ眠っている。あとで会いに行こうと思ってる。
ブラッドのメンバーはそこら辺で拠点の人とコミュニケーションをとったりしている。ギルに関しては拠点の人と技術について話してる。そんな彼を見ていると相変わらずだなって思った。
リンドウはもう寝ているし、ソーマは研究を再開するために拠点を離れて行った。
「さて、私もアリサの所に行きますか。」
1人呟くと後ろからユウトが
「なら、俺も行っておくか。」
独り言に相槌を打ってきた。
少し驚いた顔をするとフッと小さく笑い
「早く来ないと置いていくぞ」
そう言って先を歩き始める
アリサのいる療養所はそんなに離れているわけじゃない。
あまり話すこともなく、すぐに着いてしまった。
待ってるからと彼は言ったので私1人で病室へと入り
「アリサ、もう大丈夫?」
私が声を掛けると彼女は
「まぁ、ただの過労ですし」
そう答えた。すると部屋の外から
「まぁ、戦場で倒れておいて過労と言えるお前は凄いとオレは思うがな。」
彼が病室へ入りながらアリサに刺々しい言い方をすると彼を見た彼女が
「リーダーっ!? 戻って来たんですか!?」
「襲われそうになってた無防備な誰かさんを助けたのもオレなんだがな。」
からかわれていい気がしないのか彼女は
「いきなり、パッと帰ってきてその言い方はドン引きです。」
顔を逸らしながらそう漏らした。
心なしかその顔は少し嬉しそうだ。
「そろそろ、話を戻すぞ。」
ユウトは改まって先ほどの状況の話を始めた。
「確かに、先ほどのアラガミの出現率は異常でしたね。」
彼は頷き
「しかも、アラガミを統率出来るマルドゥークの存在が確認できなかったのは可笑しな話だ。」
アリサは、話を聞きながらこの異常事態のわけを模索しているようだ。
「今考えてもしょうがねぇ。 ただ、人為的なものだとしたら、またすぐにくるだろうな。」
最悪の事態。 そのことも考えておけということだろう。
「人為的なものではないと思いたいですね。」
私とユウトの会話についていけないのかアリサはこっちを見ている。
最初のコメントを投稿しよう!