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けれど息をつく間もなく
松田先生から電話が入る。
『事情聴取と現場検証だって。
すぐ戻ってくれ』
「わかった。
草薙先生、悴田の事を
よろしくお願いします」
「ご心配なく」
微笑んでくれた
草薙先生に後は任せ、
再び二宮の部屋へと
向かいながら思う。
さっきの状況に
もしかしたら紗枝が
変な誤解をしてなきゃ
いいけどな…。
しかし飯野さんの傍にいる
紗枝に連絡なんて
出来るはずもなく。
落ち着いてからでも
連絡しようと思っていた。
彼女が今、
どんな状況に
置かれているのかなんて
この時の俺には
想像もつかなかったから…。
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