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その日、僕は学校からの帰り道だった。
大好きな小説の続編を買って嬉しかったのかもしれない。
だから、気分が高くなっていて今ならなんでもやれそうな気がしていた。
そんな僕の目線に入ったのは1人のおばあちゃん。
外見は普通。
僕は立っている場所に驚いた。
そう、おばあちゃんが立っていた場所は、遮断機の降りた踏切…
僕は急いでおばあちゃんのところに駆け寄った。
「なにをしてるんですか? 赤信号ですよ!さぁ、行きましょう。」
と言って手を引っ張った。
「!?」
おばあちゃんの手が異様に冷たかったのだ。
「あぁ、神様よ。これはなんという巡り合わせでしょう。あなたはもう、逃げらないわ。」
なにを言っているんだ、このおばあちゃんは。
なにを言っても無駄な気がするから僕は力一杯、おばあちゃんを引っ張った。
ちらっと僕は横を向いた。
そこには
特急の電車が迫っていた。
「だから言ったじゃない。運命から逃れられないって。」
これが僕の物語の最初の1ページ。
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