第三夜・新月

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この日、月は死にました。 月が消えたことを喜ぶかのように空では星の子たちが踊っています。 空はうるさく、地上は静かでした。 音を立てることを禁じられた大地は奥底の方で静かに脈動しているようでした。 ガラス窓にも、水たまりにも、月の影は映りません。 やがて星の子たちが一斉に地上へ降りてきました。 透き通った冷たい声でレクイエムを歌いながら。 ひときわ大きな星の子がひゅうっと降りてきて地上で砕け散りました。 星の子のかけらが飛び散って、あたりはきらきら輝きました。 ちらちらと最後の光が尽きるまでの間、また地上から音が消えました。 なんて楽しい夜でしょう。 今夜のおはなしはこれでおしまいです。
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