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親が暴力団とか、プロレスラーとかなら簡単に頷けるはずだ。
だが、陰陽師となれば完全に話は違う。
見た目も性格も、常識的にも信じられない。
「信じられねぇのか?なら、術とかやってやんよ!」
清満が何やら、むにゃむにゃと唱え始める。
「きゅーきゅー、にょりつりょー!」
右手の人差し指と中指を立て、そう言いきった。
が、何も起きない。
「はははっ!やっぱり嘘だ」
「竜貴ぃ………」
「なーにが陰陽師だよ。そんなの現実に存在してる訳ねーよ」
「…………」
「なぁ、どう思う若菜?ありえねぇよなっ!」
竜貴の問いに、若菜は茶色のずれた眼鏡を直して答えた。
「……竜貴くん、言い過ぎ」
「え?」
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