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茶葉を蒸らしながら、
溢れる涙と戦っていると、
ポケットがブルブルと震えた。
『了解。お大事に(>_<)
藤澤があちこち探してたよ(笑)』
「……知ってる」
竜也が探していたのは、
メールを見れば分かる。
たぶんメールをする前に、
思い当たる所は探したはずだ。彼なら。
確信を持っている自分に、
また泣けてくる。
何故、竜也は探してくれたのだろう。
生徒会室で待ち合わせたのでも、
部活に出ると約束してもいないのに。
明良とおしゃべりしていたくせに。
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