キリマンジャロ-Kilimanjaro

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いきなり後ろから声をかけられた。 「お、おはようございますっ」 緊張しすぎて引っ繰り返ってしまった。 だって、鞠弥の名前を呼んだのは。 「珍しいな。こんな時間に」 鞠弥の憧れの君、竜也だったから。 「あ、はい。あのっえと。  先輩も、早いですね」 「僕はいつもこの時間だ」 「いつもこんなに早いんですか?」 始業のチャイムまで、1時間はある。 鞠弥なんて、 目覚まし時計を3つもかけたのに。 「宿題と予習をしてるから」 優等生発言に、頭が下がる。 付け焼刃の鞠弥とは次元が違った。
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