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よく、パソコンに何か問題があったときに急に切り替わる、あのホラーチックな意味不明な英語の羅列が現れたかと思うと、今度は青塗の目が痛む刺激の強い画面……。蒸気を吐き出すような音と、高速でCDを読み込むとき特有のあの少し鳥肌を立たせる音。スマホが鼻息荒く暴れ回り――――。
そして新たな画面が現れた。
『create & compile』
イタリック体でそう画面上部にそう書かれていた。そしてその下には四つのボックス型のクリックゾーンが二行二列で配置されている。
しかし、そのうち三つはまだ押せないようだった。色がグレーになっていた。仕方なしに俺は、左上の黒塗りのボックスに白文字の『create』を押した。何が起こるのかさっぱりわからなかったが、非常に興味深かった。こんなアプリは見たことがない。
わずかな恐怖心は巨大な好奇心に押し退けられた。
……だが。
切り替わった画面に俺はフリーズした。
『imagine』
ただ画面の中央にはそれしか書かれていなかった。菫色をした画面がゆらゆらとしているように錯覚するほど……俺の思考は揺らいだ。
想像しろって……。なんだよ、それ。
苦笑いが込み上げてくる。何をどう想像すればいいんだよ。骨伝音が脳に届く。
『imagine』
点滅する命令に、だったら……と俺は想像した。
視力回復! と。今一番切迫していることを。
――本当に想像しただけだった。何も起こるわけあるまい、と。
しかし、違った。
『start creating』
『complete creating』
立て続けに現れる『その文字』を俺はまじまじと見た。
――想像した。
ただそれだけで、何もいじっていないスマホは、活動を再開した。まるで生きているかのように。俺の思考を読んでいるかのように。
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