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かつてない良い時代は昭和。
人々はそう言い皆日々を限りなく楽しみ遊び呆けていた。
しかし、そんな時代も終わりに近い昭和61年。
1人の男が小学校を退学した。
「俺は……、俺は天才だぁ!」
「じゃあこの問題解けるか?」
「30+1ぃ?」
見せつけられて、その男、キクチは言った。
「そんなんでぇ……っ!?」
キクチは、問題を解いて、大声で叫んだ。
「にじゅうきゅうだぁ……! それでどんだってんだぁ!!」
「答えは92さ。さ、わかったろ? 退学しな」
しかし、言われて何となく理解出来た男、キクチは言ってきた子に叫んだ。
「んなことで死ぬかぁ……っ! 俺を卒業だと認めろぉっ!」
「ちゃんと言うんだね。認めたよ」
それで、ウィック、となった男、キクチは、今の時間の授業、国語の教師のスーツの裾を引っ張った……。
「俺は、天才だぁ!!」
黒板に何か書いていた教師は、裾に気付いて振り返る。
「なんだい?」
「俺は、天才だぁ!!! 卒業を認めろぉ……!」
「は?」
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