掌編

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 脳裏に先ほどの少女の面影があった。すぐに、上田さやか、と名前が頭に浮かんだ。  先ほどのまどろみの中で見たのは上田さやかで間違いなかった。いとこであり、青木の二つ年上。容姿は美しいほうで、ある時期まで、青木は好きだった。    二人がまだ中学生だったころに、さやかは、星座について何でも知っている、と言っていた。ネオンが星に見えたことから、さやかの記憶が思い出されたのだろう、と青木は思った。  そしてまた、まどろみ始めていた。
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