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…かなりむかっ腹立ってるのに、さらに仕事を増やすようにするなよ。
草野嬢と密室…草野嬢と密室!
…いや!ガラス張りだし?
完全に見えてた!
けども……けーーどーーもーーー!!
「…うるぁ!南井恭平!どこじゃーー!!」
「はい。いらっしゃいませ。」
「何迷ってるのよ!こっち!」
「……バカか?お前。迷うわけないだろう。」
「……はぁ?だったら何してるの!」
「お前待ってただけだけど。」
……あ……アホかもしれない…うちの旦那…
そりゃ呼び出したら待つのは当然だけども?
迷ってないなら帰れるだろ?
"咲ママー、お手々繋がなきゃ帰れないー"
……ぎゃーーー!
気持ち悪い南井恭平が見えた!
「……妄想終了。」
「……はっ。」
「咲。懐かしいよなぁ?資料室。」
「……何かあったっけ?ここ、初めて入ったのは最近だよ?懐かし」
「資料室。」
「……………」
…う。ニヤ面……待て待て!資料室?
「…!ーーーッッ!ーーーッッ!」
「お?思い出した?」
思わず後退り。
資料室?ニヤ面?
連想出来るのはマクベスの資料室!
「さて咲さん?さっきの話の続きをしようか?
…何を怒ってたわけ?正直にどうぞ?」
「…別に怒ってないし。ムカついてるだけ。」
「同じだろ。じゃ、何にムカついてるわけ?」
「南井さんが笑うからムカついたの。それだけ。」
「俺はいつだって笑ってるし。
でも、それだけじゃないだろ?当て付けのように俺のコーヒーを渡辺に渡して。」
「…要らなくなったから。勿体ない。」
「俺は咲のコーヒーが飲みたかったな。」
南井恭平が紳士モードになってる。
私を落ち着かせようってしてる。
それが分かって
ちょっとだけ胸がキューーってなった。
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