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woodの経営管理を任されているものの、最近、お兄ちゃんはwood専用のPCを購入した。
それに自動的に数字が出てくるため、実際の伝票などを見なくても、データが送られてくる。
つまり、woodへ出向かなくても良くなった。
つまりつまり、専業主婦と変わりない生活を送っているってこと。
朝から夜遅くまで、毎日仕事をしていた私にとって、専業主婦は本当に暇だ。
暇潰しに、パートを近くで探して始めようかな…とか思ってた。
でも。
『俺は元々、家にいて欲しいと思ってたからな。それはそれでラッキーじゃん。』
なんて言うもんだから、反論できなくなってしまった。
洗い物を終えると、いつもは南井恭平の部屋に行ってベッドを整えるけど、今日は自分の部屋に行って、ベッドの上に寝転んだ。
ボーッと天井を眺めて数分。
クルッとうつ伏せになると、ベッドの下に手を突っ込んで、求人情報誌を取った。
「近場に結構あるもんなんだよな…」
コンビニやスーパーなら、駅まで出ればたくさんあるし、一駅歩けばオフィス街。
自分の働けるような場所が山ほどあり、パートのため、時間も短めに設定されていて、好条件が多い。
「…あ。おじさんに相談するのもありだよな。会社とか色々詳しそうだし、安心できるか分かりそう…」
ページを捲りながら、色々考えてみるものの、やっぱり南井恭平に一言相談してから物事を決めるべきだ。
今は独身じゃない。
既婚者で、夫がいる。
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