共鳴

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後になって考えるとやはりこのころから始まっていたように思う。 なぜ好きになったのか。なぜ好きになってしまったのか。なぜ愛してしまったのか。 始まりはこの頃だったはず。 きっかけはわからない。ただ相手から発信されたトーン信号の波長を私がキャッチして何かが始まった。その時は何かが起こりつつあることには全く気づいていなかった。 私はただ忠犬ハチ公のように課長の後に従っていた。はじめは師弟愛のようなものだったと思う。 叱られれば奮起し褒められればひたすら嬉しい。課長は私を導き守ってくれる存在。 課長がいるから私は安心できるという感覚。絶対的な信頼感。そういった好意だったはず……
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