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ヒカルが約束に遅れてやってきた。
「お久しぶりです。」
ヒカルが言った。
「おー、ワタナベヒカルくん、久しぶりー」
ナオが言って私たちを改めて眺めた。
「函館ではまさかこんな風になるとは思わなかったよ。」
ナオが言った。
「坂井さん、俺達入籍したんだ。」
ヒカルが言った。
ナオはヒカルと私の顔を交互に見て
「おめでとう!やだー、早く言ってよ!よかったじゃん。」
と言った。
「結婚式はまだしないんだけど今一緒に住んでるの。」
私は言った。
「わお!ミズキってホントに……」
私はヒカルにもたれかかった。
ナオは呆れたような顔で吹き出した。
「もう行くわ。勝手に二人でやっちゃって。またね、ミズキ。ワタナベくんも。バイバイ!」
「バイバイ。」
ナオは有楽町駅へ向かって歩いて行った。
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