ヒカルがしたこと

4/9
前へ
/20ページ
次へ
「隠そうと思った訳じゃないの。」 私は話しだした。 「新宿になってから一緒なの。」 私は言った。 「クソ。」 ヒカルは悪態をついた。 「なんでだよ。どうして黙ってたんだよ。」 「ごめん。言えなかったの……」 私はやっと言った。 「それで?それでミズキはまた揺れてるの?」 ヒカルが私に詰問するように言った。 「揺れてなんかいない。ヒカルが好き。ヒカルが好きだってば!」 私はヒカルを抱きしめた。ヒカルは私を振りほどくと乱暴にドアを閉めて出て行った。 涙が出てきた。ヒカルの部屋のリビングにぺたんと座り込んで泣いた。
/20ページ

最初のコメントを投稿しよう!

20人が本棚に入れています
本棚に追加