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「だって……ヒカル、それは……」
言いかけた私を遮ってヒカルが言った。
「嫌だよ。嫌だ。あいつがミズキの半径5m以内にいるなんて、いや100mだって1キロだって嫌だ。同じ地球に存在しているのだって許せない。絶対にダメだ。」
ヒカルは駄々っ子のように言った。
「ヒカル……」
私は困惑した。
「ごめんね、ヒカル……」
私が言うことは言い訳みたいに聞こえた。
「会社が決めた事だから会わない訳にはいかないよ。でも約束する。絶対に気持ちが揺れたりしない。ヒカルだけ見てる。信じて。お願い。」
そう言うしかなかった。
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