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リカはちょっと参ったなといった表情で
「もう辛くなっちゃった。課長、やめようかな?」
と言って私をみた。
私が前の会社の時にやはり上司と不倫関係にあった事は知っている。そのこととリカの今の苦しい恋愛の事を二人で飲みながら話した事もあった。
「でも課長が好きなんでしょ?止めたくてもやめられないんでしょ。」
リカは私に「やめた方がいいよ」と言って欲しい訳ではないのを知っているので、私はそう答えた。
リカはただ、やりきれない思いを誰かに吐露したかったのだ。
「課長が好きなの。すごく、すごく好きでたまらない。」
消え入りそうな声でリカは言った。
「うん。うん。大丈夫だよ。
誕生日は一緒にいよう」
と私は言った。
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