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パソコンを立ち上げサイトにアクセスした。そしてすぐに自分の痕跡を消した。
何もかも消せたらいいのに。
このプロフィールのように私のしてきた事を消してしまいたい…
私自身を消してしまいたい…
スクリーンセイバーのエンドレスな動きを見つめながらそう思った。
バッグの中でマナーモードの携帯が唸っている。
呪縛から解かれたように、ノソノソと動き出す。
「新着メール:1件」
ヒロアキなら返信するのが嫌だった。
少なくとも、今、このタイミングで見たくない…。後にしよう…
シャワーを浴びた。
ヒロアキの舌が全身を這い回ったのを思い出す。
ヒロアキはその整った口元から唾を垂らし私に飲めと強要した。私に私自身を触らせ指についた液を舐めた。
その度に嫌だ、やめてと言った。ヒロアキはその度に「嫌なはずないよ、お前もこれ大好きなはずだよ。ほら、こんなに濡れてる」と言って笑いながら舐めた。
そんな行為が延々と続きいつまでも終わらなかった。
病的。変態。
嫌、嫌、嫌。
洗っても洗っても、身体のざわつきが拭えない気がした。
身体が震えて涙が出た。
倒れ込むようにバスタブに身体を沈めた。
いつまでも身体はあたたまらなかった。
バスタブの中で膝を抱えて泣いた。
愚かな私。
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