ヒロアキ

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彼との終わりを決意した時、側にいたのはヒロだった。 彼は同期の友達であり、気楽な仲間だった。 私がボロボロだった時、ヒロは全てを知っていてたださりげなく側にいてくれた。 そして過ぎていく時間とともに、再生した私のハートはヒロを愛するようになった。ヒロは私の過去も全て受け入れ私を愛してくれた。 ヒロは私に、愛する事は痛みばかりではなく笑顔でいられる事を思い出させてくれた。 でもそれも終わってしまった。 私は大切なものをなくしてしまった。 今、私には何もない。 失ったものへの憧憬。 薄暗い部屋にうずくまり思い出に浸るだけ… ふとヒロアキも同じなのかもしれないと思った。 何かが彼の人生を狂わせ始め、大切にしていたはずの家族を失う事になったのかもしれない。 私にはわからないが…。 家族と別れ、再出発するはずの部屋で、狭い閉塞した空間の中で、彼もまた孤独に潰されてしまったのかもしれなかった。
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