「ヒロ」と呼べる男達 #2

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金曜日、リカの誕生日、約束通りリカと飲みに行く事にした。リカが「蔵でいいよ」というのでまた『蔵之介』にした。 「ありがとね。」 とリカが言う。 「なんでー。私も飲みたいだけだよ。っていうか、誕生日に私でゴメン。」 「そーだよ、そーだよ。なんでミサキなんだよぉ、バカ武田。」 「そーだ、そーだ、バカ課長だ。リカを泣かせるなんて悪いヤツだ。」 そう言いながら乾杯した。 「私、今日誕生日なのにカレシにフラれたの!ねえねえ、何かサービスしてよ。」 とリカは言った。 「お誕生日おめでとうございます。」 と言って蔵之介がグラスワインを2つカウンターに置いた。 晃司は「特製揚げ蕎麦サラダ」を作ってさりげなく出してくれた。 その日、晃司は注文していないちょっとした料理を他の客のオーダーの合間にちょこちょことサービスしてくれた。 蔵之介もそうだが、晃司の作る料理はまた美味しい。 「課長と過ごせなくて悲しいって思ったけど、今日は楽しい。」 とリカもハイテンションだった。
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