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金曜日、リカの誕生日、約束通りリカと飲みに行く事にした。リカが「蔵でいいよ」というのでまた『蔵之介』にした。
「ありがとね。」
とリカが言う。
「なんでー。私も飲みたいだけだよ。っていうか、誕生日に私でゴメン。」
「そーだよ、そーだよ。なんでミサキなんだよぉ、バカ武田。」
「そーだ、そーだ、バカ課長だ。リカを泣かせるなんて悪いヤツだ。」
そう言いながら乾杯した。
「私、今日誕生日なのにカレシにフラれたの!ねえねえ、何かサービスしてよ。」
とリカは言った。
「お誕生日おめでとうございます。」
と言って蔵之介がグラスワインを2つカウンターに置いた。
晃司は「特製揚げ蕎麦サラダ」を作ってさりげなく出してくれた。
その日、晃司は注文していないちょっとした料理を他の客のオーダーの合間にちょこちょことサービスしてくれた。
蔵之介もそうだが、晃司の作る料理はまた美味しい。
「課長と過ごせなくて悲しいって思ったけど、今日は楽しい。」
とリカもハイテンションだった。
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