「ヒロ」と呼べる男達 #2

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飲むうちに蔵之介も晃司も日ごろの店員と客という立場を忘れてタメ口でいろいろな話をしたりアドレスを交換したりした。 30分ほど飲んでいたが、家族のある蔵之介は皆の飲食代とタクシー代を置いて恐縮しながら先に帰っていった。 それからしばらくして私達3人も帰る事にした。 偶然にも3人とも同じ方向だったので3人でタクシーに相乗りした。一番先に近いリカを降ろし、その次に私、晃司が最後という事になった。 近い順からいえば、晃司は駅でいうと私より一つ手前の駅なのでリカの次は晃司のはずだったが、晃司が頑として譲らず、私を先に降ろす事にして自分は最後に一駅分戻ると言った。 リカはちょっとフラフラしていたので私は部屋の前までリカを送ってからまたタクシーに戻った。 その後15分ほどで私のアパートの入口に着いた。 「ありがとう。楽しかった。」 私は晃司に言った。 「また行こうね。店にも来てね。 おやすみなさい。」 晃司はにっこり笑って手を振った。 シャワーを済ませ出てくると携帯に晃司からメールがきていた。 「今日はありがとうございました。大丈夫でしたか?また行きましょう!」 というものだった。 「こちらこそありがとうございました。楽しかった。また誘ってくださいね!」 と返信した。
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