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途方にくれながら携帯を見つめた。晃司からメールが来ていた。ぼんやりする頭で読んだ。
「こんばんは。今日は店に来てくれてありがとう。無事家に帰り着きましたか?」
読みながらもヒロアキとの電話がよみがえり嗚咽してきた。自分のしたことがたまらなく恥ずかしく情けなかった。
また電話がなったので反射的に出た。
「もう無理。かけないで。もうやめて。謝るから。」
と泣きながら言った。
「え?俺、坂本です。」
晃司だった。
「どうしたんですか?いきなり電話して悪かったけど、ちゃんと帰れたか心配で。返事来ないから電話しちゃったけど…まずかったかな…すいません。」
「ごめん、ごめん。何でもないの。大丈夫。電話ありがとう。」
私は体制を立て直して涙を拭きながら言った。泣きじゃくっていた事はバレバレだ。
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