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ヒロアキ #2
「はぁー、なんであんな人好きになっちゃったんだろ。」
リカはちょっと自分を茶化したように言った。
「好きになっちゃったものは仕方ないよね。」
と私はフォローするように言った。
また電話がなった。
「私だ。」
と言いながらリカが電話に出た。
様子から課長だとわかった。
電話を切ったリカに私は言った。
「いいから行っておいで。課長でしょ?私ももう帰るから。ほら、早く。」
「ミサキ、ごめん。私から誘っといて。」
「いいから、いいから早く行きなよ。」
リカは急いで席をたち出口に向かったが慌てて引き返してお金を置いていった。
「来週ねー」
「うん、ありがとう。」
リカはあっという間に消えていった。
一瞬、あれ?といった感じで蔵之介がリカの方をみたので
「私、フラれちゃったみたい。」
と言って笑った。
「どうぞ。」
と言って、蔵之介が小さな器にちょこんと入った豆乳と抹茶のアイスクリームを出してくれた。
「うわぁ、うれしい。ありがとうございます。」
そういいながら早速いただいた。黒蜜が美味しい。
ちょうど帰ろうというところだったのでデザートは嬉しかった。
「ごちそうさまでした。」
そういって席を立った。
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