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それに、私は…
訂正しよう。
子供を産みたかった時があった。
愛している男の子供を産みたかった。
子供が欲しいというより男を本当の意味で自分だけのものにしたかった。
愛し合っているのは自分と相手なんだから、自分たちこそ一緒になるべきでその証として子供が欲しいと思った。
彼と奥さんの間には子供がいなかったけれど、私と彼の間に子供が出来ればいいと願った。
でも、それは許されなかった。
私は諦めた。
彼の子供を産んでいたらどうだったかはわからない。
ただ言えるのは、私は子供という存在を欲しがったわけではなく、私が欲しかったのは彼との愛の証だったのだ。彼の子を身篭って彼を完全に自分のものにしたかっただけだ。
こんな風に子供は出来てしまうものなのかと思った。
望んでも恵まれないカップルもたくさんいるのに。
会社にも不妊で悩んでいる人はたくさんいる。
うまくいかないものだ。
準備も何も出来ていない私が妊娠してしまうなんて。
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