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晃司は起き上がって
「やっぱり着替えを置いておかないと駄目だな。仕事に行く前に着替えに自分ち寄るかな。」
と言った。
私は急いで支度して、二人でご飯と味噌汁と目玉焼き、ツナ缶というわびしい朝ごはんを急いで食べた。
時間がなくなったので、晃司は仕方なく昨日の服のまま仕事に行った。晃司は今日も明日も仕事だ。水商売は大変な仕事だと思った。
結局、聞きたかった事も聞けずそのままになってしまった。
このまま自分が見ているものを信じればいいんじゃないのかと思った。
洗濯をしながら食器を洗い、掃除機をかけた。
家事を済ますと買い物に出かけた。
紳士物の売場で晃司の下着と靴下、スウェットの上下を買い、服を選びに行った。
ボトムスはわからないので細いストライプ地の黒いTシャツと合わせたシャツを買った。
そんな風にしている間も、呼吸をする度に喉に魚の骨でも刺さっているかのように、ちくり、ちくりと不安が胸を刺した。
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