意味のあるもの

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簡単な食事の後、私たちはまたセックスをした。それから二人とも力尽きて眠りに落ちた。 8時過ぎまで寝ていたがさすがに起き上がって朝ごはんの支度をした。 晃司は起きる気配もなかった。 簡単な朝食の用意が出来たので晃司を起こして食べた。 それから二人で出掛けた。 街は1日にしてクリスマスから一変、年の瀬にシフトしていた。 「もう年の瀬なんだね。昨日まではクリスマスだったのに。」 私は言った。 「仕事はいつまで?」 晃司が聞いた。 「私は28日までだよ。晃司はいつまで?」 「俺は大晦日も仕事だよ。年始は5日から。」 「年末年始っていってもあまり休めないんだね。」 「そんなもんだよ。俺たちみたいな仕事はさ。」 「大変だね。」 「もう慣れちゃったけどね。 正月はどうするの?」 晃司が聞いた。 「うーん。元旦くらいは実家に行かなきゃいけないと思う。妹達も帰省してくるだろうし。」 私は答えた。 「晃司はどうするの?」 「俺は帰るとこもないし家にいるよ。」 晃司は言った。 「じゃあ私が実家から帰ったら晃司がうちに来て、お正月一緒にいようよ。」 私は言った。 「うん。そうする。」 晃司が言った。 別に買い物はなかったけれど、年の瀬なのでアメ横に行ってみた。 手をつないで歩くにはよかったけれど、あまりの人混みで疲れてしまったので早めに切り上げて戻ってきた。 夕飯は晃司が作ってくれた。 さすがに手際よくあっという間にきちんとした献立が出来上がった。どれも申し分なく美味しかった。 食事が済むと戸締まりに気をつけるように私に言って晃司は帰った。 私も翌日は仕事だったし入浴を済ませると早めに寝た。
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