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「どこで?」
ジュンが聞いた。
「私が営業に行く途中、駅中のカフェでお茶してた。」
「へえー。」
それでその話題は終了した。
動揺…
そんな様子はおくびにも出さず、その後もみんなと飲んでいたが会話はほとんど聞いていなかった。
私の中で疑惑がムクムクと沸き上がってきて、どす黒い血の塊が胸のあたりに出来つつあるようだった。
私は晃司を盗み見た。
晃司は無心に仕事に集中している。
(何でもないんだ、きっと。誰か知り合いかも。)
そう思おうとするが、晃司の仕事関係でそんな女の子と昼間お茶しているなんてありそうもない。
会計の時、私は晃司の事をみた。晃司は全くの営業スマイルで他のメンバーにするのと同じように私に笑顔を返してきた。
わからなくなった。
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