意味のあるもの #2

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晃司の親にも挨拶に行った。 義理の母親から、多少まとまった金額の祝い金を渡された。 晃司は受け取り儀礼的に御礼を言うと、それ以上は何も言わなかった。私は助かったので心から御礼を言った。会った感じでは義母も悪い人ではない気がしたが、晃司にすれば複雑な思いがあるに違いなかった。 結婚式も何もしなかった。 蔵之介が店を貸し切りにしてリカとジュンがパーティーを企画してくれた。 私はノンアルコールドリンクで乾杯した。 わずかな人数とはいえ、私たちの門出を祝って集まってくれた祝宴の場は、私たち二人にとって本当に心から楽しめるものだった。 そんな席を設けてもらった事に感謝した。 私は悪阻がひどく出産まで体調がすぐれなかったし、晃司は毎日、文字通り朝から晩まで働き詰めだったが、迷ったり立ち止まったりしなかった。 そんなこと感じている余裕すらなかった。 私のお腹の中で子供はどんどん大きくなっていき、動いたり寝ていたりするのがわかるようになってきた。
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