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翌日、私は体調不良を理由に会社を休んだ。
いつもは私の方が先に家を出る。大抵、私が家を出る時には晃司はまだ寝ている。
晃司が起きた時、私がまだ家にいたので驚いたらしい。
怪訝そうな顔で
「休んだの?大丈夫?
熱はかってみた?」
と聞いた。
「熱はなさそう。ちょっとした風邪だと思うけど、一応病院行こうと思って。」
と私は答えた。
「行った方がいいよ。喉が痛いの?」
と晃司は聞いた。
「喉は痛くないけどだるくて。」
私は正直なところを言った。
実際、だるくて仕方がなかった。吐く事が出来ないのに、ひどい二日酔いのような吐き気がつきまとって離れなかった。
あまりの気分の悪さに、リビングのラグにごろりと横になった。
「ミサキ、本当に大丈夫?俺も休もうか?」
晃司は言うが、私は晃司がこんなことで休めない事を知っているので言った。
「本当に何でもないから大丈夫。ちょっと疲れてだるいの。病院の薬飲めば治るよ。」
そういうのもやっとだったが、化粧をしにのろのろと起き上がった。
「晃司、何時頃出るの?私も病院行くから一緒に出ようかな?」
洗面所に向かいながら言った。
「10時過ぎには出るよ。」
晃司は言った。
私は時計を見てから少し急いで支度した。
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