ずっとあなたを愛してる 第2話

Singapore,1999 #2

シャワーの詮をひねって湯の温度を調整した。

無心というわけにはいかなかった。どうしたってこれから起こる事を考えてしまう。
中沢だって、今、それを意識しているはずだ。
今、このタイミングでシャワーを浴びるとは思わなかった。
中沢が今、浴びたいんだろうと思った。きっと仕事帰りで汗をかいているからさっぱりしたいんだろうと思った。
私は自分の体を点検するように、急ぎながらも念入りに洗った。
シャワーを出て急いで服をきた。
ルームウェアの類いは持って来なかったから、翌日着るつもりだった服を着た。

髪はとりあえずタオルドライしてブラシで梳かし、またタオルでまとめたままシャワールームを出た。