ずっとあなたを愛してる 第2話

Singapore,1999 #2

「とりあえずシャワー浴びて来れば？俺もそのあとであびるから。」

中沢はさりげない調子で言った。

「うん。」

（イ、イキナリ…キタカ…）

固くなって頷いた。
中沢は淡々とシャワールームの説明をして、新しいタオルを渡してくれた。

「じゃあ、お先に…」

私は言って中沢はリビングに姿を消した。

（何をやってるんだろう…私）

とあらためて思った。
初めて訪れた男の家でいきなりシャワーを浴びるなんて常軌を逸している…
そう思いながらも後悔はなかった。