リベンジ #2

1/2
975人が本棚に入れています
本棚に追加
/35ページ

リベンジ #2

「でも、あの時は 彼が、高杉を一目見たいっていうから……。 もともと泊まっていくつもりじゃなかったんだよ? なのに、高杉があんな態度だから……」 ブツブツと文句を言った。 このまま、高杉に勝ち誇った表情をされるのも、腹が立つ。 「あっちが、 勝手にライバル意識丸出しだったんだよ。 あんだけガンつけられたら、 言いたくもなるだろ?」 高杉もあの時の怒りが戻ってきたのか、 またムスっとする。 「正志さんがガンつけた?  正志さんは、高杉が……って 言ってたけど?」 「そーだっけ?  それに、勝手に俺のビール飲んでるし」 ビール? ビールを取られて、腹が立ってたわけ? 子どもみたいだ。 「ちょっと借りたつもりだったの。 ちゃんと後で返そうと思ってたんだよ」 「ふーーーん」 「けど、高杉こそ。 あの女たちって、何なわけ? 彼女じゃないって、何股かけてんの?」 「だってムカついたんだもん」 プイっとそっぽを見る。 やっぱり子どもだ。 「いつもは相手にしないけど、 まこっちゃんにも少し分かってもらおうと思ってさ」 こんな男に、遊ばれた女が かわいそう……。 「もうわかった。十分わかったよ。だから……」 「了解。 じゃ、お互い男も連れ込まない。 女も連れ込まないってルールな」 高杉はようやく、普通に笑った。 いつもこうやってまっすぐだったら可愛げもあるのに。
/35ページ

最初のコメントを投稿しよう!