彷徨う

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「ま、どうしてそうなったのか、 聞いてあげてもいいけど?」 智ちゃん かなり、上から目線だ。 確かに、智ちゃんから見たら、 恋愛初心者の私なんて、ひよっこだ。 「会えないから、すれ違った……のかなぁ……」 考えながら、少ししんみりしたら、 また智ちゃんのラフな回答。 「まぁ、そういうこともあるよねー。 せっかくだし、次の恋をみつけちゃえば?」 あぁ、なんか、 世の中が抱えるいろんな問題からみたら、 私の悩みなんて、全然たいしたことないんだなぁって。 改めて思った。 「そーだね……」 ふぅっとため息をついた。 好きだの嫌いだの、 付き合うとか、別れるとか、 そりゃ、一人の人生の中では重要なことかもしれないけど、 この広い世界。 長い歴史の中じゃ、 本当にたいしたことない……。 なのに、私は、こんなことのために、 悲しんで、落ち込んで、泣いて……。 結局、自分のことしか見えてない……。 これだけあっさり返されると、 心の重さは、驚くほど軽くなって、 前を向こう って気になっていく……。
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