1084人が本棚に入れています
本棚に追加
智ちゃんもそれっきりしばらく黙って。
心地よい沈黙の中で、
私の気持ちはだいぶ整理がついていった。
「あ、そういえば、Mスタあった日。
カサスさん家に来たんだよ。
たぶん智ちゃんに会いに」
「うそ!ほんとに!? わーー。すっごいショックー。
やっぱりあいつのとこなんて、行くんじゃなかった」
本気で悔しそう……。
「そういえば、カサスから連絡が来てて。
あの日のことは言ってなかったんだけど」
うれしそうに、メールを開く。
「『今度のライブおいで』ってさー!」
座ったまま飛び跳ねそうくらい弾んだ声で話す。
「『真琴ちゃんも一緒に』って書いてあるよ。
一緒に行こうね!」
智ちゃんの無邪気なキラキラした目は、
女の私でもドキリとするくらいかわいい。
DIMEのライブ……。
もう一度、生で聞きたい。
DIMEの曲に、心を奪われてしまったのは、もうごまかせない。
最初のコメントを投稿しよう!