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「ま、帰ってきたら聞いてみなよ。
『本気で私のこと好き?』って」
智ちゃんは軽ーく言う。
「そんなこと……」
できるわけないって思ったけど……。
そういえば、こないだ、からかって、
『そんなに私のこと好きなんだ?』
って言ったときのあの反応。
あれは、図星を指されて、
動揺してたってこと……?
頭の中に、あの時のキスが浮かんで
キャーと叫びたくなるほど、
恥ずかしくなる。
「ま、彼氏と二股ってのも面白そうだけど、
真琴ちゃんにそんな器用なことできないだろうし、
別れるのが正解だよねー」
フタマタなんて、絶対、無理だ。
「でもちょっと、『男を弄ぶ真琴ちゃん』も見てみたいけど」
「もてあそぶって……」
智ちゃん、いったい何を言ってんだ……。
やっぱり智ちゃんとの恋愛談義は、
レベルが高すぎる……。
智ちゃんの話によれば、
高杉は私が好きで、
私も高杉が好きで。
一緒に住んでて、
なんの障害もなく、
恋人同士になれてしまうってそんな関係らしい。
そーなのか?
恋人同士になってる私たちのイメージが、
全然沸かない……。
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